MDMA


メチレンジオキシメタンフェタミン(MDMA)

・1912年にドイツのメルク社によって、食欲抑制剤
 として合成された。
・1970年代から1980年代初頭までは米国において
 心的外傷後ストレス障害(Posttraumatic stress
  disorder;PTSD)などの治療薬として頻用された。
・その後は「幻覚剤」および「レクリエーション・
 ドラッグ」として拡大した。
・米国において1985年に非合法な薬物に指定された。
・日本では「麻薬及び向精神薬取締法」において「合
 成麻薬」として規制されている。

MDMA(メチレンジオキシメタンフェタミン)
3,4-methylenedioxymethamphetamine) 


MDMAは覚醒剤ではない
・MDMAは、脳内のセロトニンを過剰に放出させ、その
 他にもカテコールアミン類の放出をも促進するとされ
 ている。
・その結果、多幸感や他者との共有感が得られるとされ
 ている。
・その反動で、薬が切れるとセロトニン量が減り、抑う
 つ状態に陥る。
・精神的依存をおこす可能性がある。
・大量摂取した場合の症状は幻覚剤であるLSDに似てお
 り、更なる過剰摂取は死を招くことがある。


錠剤型のMDMA 「エクスタシー」
錠剤中には不純物も多い
・MDMAの錠剤には、効果を上げるために覚醒剤が混ぜられていたり、不純物が混入していたりする
 ため、さらに危険なものになっている。
・連用により、神経細胞が破壊され、記憶障害、幻覚、妄想などの症状を引き起こす。また、永続的な
 後遺症になる危険性もあると言われている。

原料にされているサフロール
・海外において、クスノキ科の植物体に含まれる製油成分
 であるサフロールからMDMAが密造されていると言われて
 いる。

サフロール(safrole)
<関連リンク>
 覚醒剤   コカイン   麻薬

2012年6月作成  2024年1月最終更新   stnv基礎医学研究室・清水隆文