人体のメカニズム

ワクチン注射後は免疫細胞が腕に集合する

ワクチンなどの異物が腕の皮下や筋肉に注入されると、それを処理するために多くの白血球(リンパ球や顆粒球)が注射部位や近隣のリンパ節に集まってくる。その結果、白血球は本来の仕事に対する力が割かれ、全身的な防御力(免疫力)が一時的に低下する。
感染症

腸の調子が悪いと粘膜免疫の力が落ちる

鼻や口から侵入した病原体は、侵入部位粘膜の免疫担当細胞や、腸管のパイエル板に存在する免疫担当細胞を刺激する。その際、特定の腸内微生物が存在していることによってM細胞の活動が活発になり、樹状細胞を経てB細胞が活性化されやすくなる。その結果、B細胞は速やかにIgA産生形質細胞へと変化し、全身の各粘膜組織まで移動し、そこで分泌型IgAを産生する。
天然物質-植物成分

シイタケエキスがカルバミル化を減少させる

椎茸エキスを2%含む溶液は、一度カルバミル化したコラーゲン線維を脱カルバミル化することが判った。そこで、その椎茸エキスを含む溶液を肌に塗り続け、56日後にキュートメーターにて判定すると、肌の弛みが優位に改善され、張りや滑らかさが向上していた。
抗老化-アンチエイジング

様々な部位で老化を促進するカルバミル化の原因

カルバモイル基を供給するイソシアネート(Isocyanate;イソシアン酸塩)の存在が過剰になると、タンパク質のN末端、またはリジン側鎖のアミノ基がカルバミル化される。イソシアネートが過剰になる一般的かつ大きな原因は、尿素の増加やチオシアネートの増加である。
五感

ヒトは耳で超音波を拾うことが可能である

超音波は、それに相当する振動を骨伝導によって耳の周辺の骨から与えてやれば、それが蝸牛に伝わり、基底版の所定の部分が振動する。その場合、基音の整数倍、および整数分の1の共振が生じる。超音波そのものは聞こえないが、超音波によって生じた共振音が聞こえることになる。
五感

加齢に伴って高い音が聞こえ難くなる原因と対策

加齢に伴って高い音が聞こえ難くなる原因は、「高音」の検出を担当する有毛細胞が、蝸牛の入り口付近に位置しており、大音量や、外耳や内耳の悪環境の影響を受け易いからである。加齢性難聴を予防するには、大きな音を避ける、大きな音を聞いた後は耳を休ませる、生活習慣病に罹らない、必要な栄養素を欠かさない、適度な運動をする、過剰なストレスを避けることである。
生命-進化

ヒトと仲良くなると炭水化物が好きになる

スズメもイヌも、人間の活動の結果として今の姿があり、アミラーゼ遺伝子であるAMY2に大幅な増幅がある。スズメの場合、近年は稲作が減ってきたため、スズメは満足に食べられず、今では絶滅危惧種になってしまった。イヌはヒトが保護しているが、自分たちが作り出した種であり、完全な肉食動物には戻れないため、責任を持って面倒を見なくてはならない。
生命-進化

アミラーゼ遺伝子と体質の関係

ヒトのアミラーゼをコードする遺伝子のうち、唾液腺のアミラーゼをコードする遺伝子がAMY1 である。日本人の場合、AMY1 のコピー数は2~16個あたりまで広く分布しているが、4個の人や7個の人が比較的多い傾向が見られる。AMY1のコピー数が多い子どもは、早寝早起きであり、朝食をしっかりと食べる傾向が見られる。
生命-進化

ヒトは満月の数日前を待ち望んでいた

満月の数日前は、日没後の太陽光の減少を、月の光が上手く補ってくれる時期となる。昼行性の草食動物がねぐらに帰る前、薄明りで外敵を発見する能力が最も低下するこの時期と時間帯が、狩りのチャンスとなる。その影響を受け、ヒトは、満月になる数日前の入眠時刻が遅くなり、睡眠時間も最も短くなる。
環境問題

空から落ちてくる宇宙ゴミに注意

地球の上空に打ち上げられる人工衛星の数は年々増加の一途である。一方で、役割を終えた人工衛星の回収は進んでおらず、それを打ち上げたロケットの残骸や、軍事的な破壊実験で生じた残骸、残骸同士が衝突することによって生じた破片が散らばっており、徐々に大気圏に再突入して燃えるが、約5%は燃え尽きずに地上に落下する。
環境問題

北極圏の温暖化が日本に異常気象をもたらすメカニズム

極付近の温度上昇が激しい理由は、むしろ、赤道付近と極付近の温度差が狭まるように進行していると解釈する方が適切であろう。地域の温度差が小さくなれば、温度差による気圧差も小さくなり、風が弱くなる。同様に、ジェット気流も弱くなる。強いジェット気流はまっすぐ進むが、弱いジェット気流は蛇行しやすい。蛇行が強くなると、その蛇行の仕方によっては日本の上空に北極圏の寒気が降りてくる。
環境問題

自分たちの繁栄よりも北極圏の保全に努めなければならない

地球上で最も北に在る町はロングイェールビーンであり、それはスヴァールバル諸島(ノルウェー領)にある。1月は極夜の真っ只中であるため、初日の出を拝めないだけでなく、1日中真っ暗である。オーロラをはじめとした様々な幻想的光景が広がる地域であるが、北半球の諸国で出された廃棄物の全てが、この北極圏に集まってきており、危機的な状況を迎えている。
栄養-栄養素

近頃の鶏はどこまで献身的なのだ

卵白に含まれるオボムコイドは、少なくともヒトのトリプシンは阻害しない(誤情報が氾濫している)。また、オボムコイドは、熱に対しても、消化酵素に対しても耐性を持っており、加熱調理した卵でもアレルゲンになる。そのため、オボムコイドを産生しない鶏が、ゲノム編集によって作成されている。
栄養-栄養素

酒粕には米と麹と酵母の機能性成分が凝縮されている

酒粕は、米に含まれるレジスタントプロテインと、麹菌や酵母の細胞壁成分や代謝産物が濃縮された、日本が誇るスーパーフードである。「粕にこそ真の価値がある」。酒粕で作る甘酒、具沢山の粕汁、鮭の粕煮などは、寒い季節には特に美味しいでしょうから、ぜひお楽しみください。
栄養-栄養素

米に含まれるレジスタントプロテインの役割

米のレジスタントプロテインの代表であるプロラミンは、プロテインボディ-タイプ-Ⅰという粒子のまま消化管を素通りする。それによって、脂質代謝改善、コレステロール排出促進、血糖値上昇抑制、抗糖尿病、糖尿病性腎症抑制、腸内細菌叢の改善、免疫調節、抗アレルギー、肥満抑制、抗酸化、尿酸値の低下などが発揮される。
天然物質-植物成分

身近な万能薬であるヨモギを活用しましょう!

ヨモギは多年草であるため、冬場でも採取できる。お正月の餅に入れたり、お風呂に入れて保温効果を高めると共に、数々の生理的効果を得ることが出来る。どの成分がどのように効くのかという視点ではなく、それらの総体が絶妙に作用するのだと捉えるべきである。