2024-11

人体のメカニズム

痛いところに手を当てる理由

痛いところに手を当てる理由は、1. その行為が本能として備わっているため。2. 触覚や圧覚を優先させることによって、痛覚が抑制されるため。3. 壊れたかも知れない組織を物理的に保護するため。4. 出血の可能性もあるため、圧迫によって止血するため。5. 圧迫によって急性炎症を緩和するため。6. スキンシップによって痛みを緩和するため。7. 患部に遠赤外線を送るため、である。
休息-睡眠

睡眠時の最も無難な体位は左側臥位

左側臥位のメリットは次のようである。心機能が正常である場合、静脈環流量が増加することによって心拍数が最も低くなる。胃への入り口(噴門)や出口(幽門)が上になるため、胃の内容物が逆流したり、早期に腸管に送られたりすることを防げる。妊婦さんの場合、胎児による大静脈の圧迫から逃れることができる。
休息-睡眠

就寝時刻は何時にするのが最適なのか

寝床に入る時刻は午後10時45分~11時が最適である。即ち、健康な人であっても、何らかの疾患を抱えている人であっても、上記の時刻に寝床に入る場合に、死亡率が最も低くなる。一方、起床の時刻は、午前6時30分~6時50分が最適である。
休息-睡眠

脳は夜間に工事が行われる

深い睡眠であるノンレム睡眠はもちろん重要であるが、浅い眠りであるレム睡眠も決して欠かすことのできない重要な睡眠段階である。成人では一般に、7時間の間に4回のレム睡眠の時間が訪れるが、この時間帯に新たな神経回路を担う強固なシナプスが完成し、固定化される。
休息-睡眠

ショートスリーパーが特異的に持っている遺伝子型

真のショートスリーパーであることの指標として使えるのはADRB1-A187Vである。しかし、この変異を持つ人の割合は、およそ10万人に4人(2.5万人に1人)であり、自分が真のショートスリーパーである確率はゼロに近いため、無理をして睡眠不足にならないように注意したいところである。
休息-睡眠

死亡率が最も低くなる睡眠時間

睡眠時間は、短過ぎても長すぎても不健康になり、死亡率が高まる。年齢が進むほど必要な睡眠時間は短くなるが、成人の場合では、死亡率が最も低くなるのは7時間睡眠である。65歳以上でもその傾向は大きく変わらないが、90歳代や100歳代の場合は、短時間睡眠による弊害は少なくなり、長時間睡眠の弊害が強く現れるようになる。
運動-パフォーマンス

血流制限(BFR)トレーニングの効果

以前に加圧トレーニングというものが流行したが、これは静脈血の流れは制限するけれども動脈血の流れまでは制限しない、という考え方であった。一方、血流制限トレーニング(blood flow restriction(BFR)training)は、動脈血も、ある程度制限することになる。
運動-パフォーマンス

中腰お茶運びウォーキング ~日常生活で大腿四頭筋を鍛え上げる~

ウォーキングは健康寿命の延長に有効であるが、大腿四頭筋などの筋力の大きさも健康寿命の延長に大きく影響する。歩き方をちょっと工夫するだけで、大腿四頭筋を大いに鍛えることが出来る。これが鍛えられると、健康寿命が延長し、本来の寿命も延長する。
運動-健康

体格あたりの筋力が大きいほど死亡率は低くなる

体格あたりの筋力が強いほど、死亡率が低くなる。特に大腿四頭筋のサイズと筋力を高めることが死亡率を下げるコツである。大腿四頭筋は、立ち上がるときに必要な筋肉であることや、体の中で最も大きな筋肉群であるためマイオカインの放出量が多いこと、また、日頃の運動を繁栄するの筋肉群でもある。
運動-健康

寿命を延ばすスポーツと寿命を縮めるスポーツ

寿命を延長するスポーツの特徴は、無酸素運動と有酸素運動の両方の要素が上手くバランスしている。また、それを行うアスリートには、スピード、瞬発力、筋力、筋持久力、心肺機能などの全てが高水準にて要求されるため、極めて均整のとれた体づくりが成されている。
運動-健康

老化防止に最適な歩数は? ~これ以上歩くと寿命が縮まりますよ~

エピジェネティックな加齢(老化)を最小限に抑えるための理想的な毎日の歩数は11,247歩で、それを超えると逆効果になる。また、1日における身体活動量の最適値は34.7MET・時。1日における中~高強度運動の割合は5.9%である。
人体のメカニズム

万物の作用曲線 ~何にでも「適度」というものがある~

何にでも「適度」というものがある。過ぎたるは猶及ばざるが如し。「良薬」も過ぎれば「毒」となる。「親切」も過ぎれば「おせっかい」になる。「善悪」ではなく「適度」を見極める。「善」なのか「悪」なのかを決めようとするのではなく、そのものが最も有効に作用する量や強さ、最も有効に働ける場所や場面を探し求めることが重要。
熱-光-電場-磁場

強い動電場に身を置くことは必ずしも悪くはない

マウスを入れたケージの上下に平板電極を設置し、それに50Hzの交流電源によって、10kV/mの高強度の動電場を掛ける。マウスを筒の中に居れて固定すると、心身のストレスによってグルココルチコイドの濃度が高まっていくが、50Hzの電場を掛けておくと、その高まりが抑制される。