栄養-栄養素のカテゴリー

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近頃の鶏はどこまで献身的なのだ

卵白に含まれるオボムコイドは、少なくともヒトのトリプシンは阻害しない(誤情報が氾濫している)。また、オボムコイドは、熱に対しても、消化酵素に対しても耐性を持っており、加熱調理した卵でもアレルゲンになる。そのため、オボムコイドを産生しない鶏が、ゲノム編集によって作成されている。
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酒粕には米と麹と酵母の機能性成分が凝縮されている

酒粕は、米に含まれるレジスタントプロテインと、麹菌や酵母の細胞壁成分や代謝産物が濃縮された、日本が誇るスーパーフードである。「粕にこそ真の価値がある」。酒粕で作る甘酒、具沢山の粕汁、鮭の粕煮などは、寒い季節には特に美味しいでしょうから、ぜひお楽しみください。
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米に含まれるレジスタントプロテインの役割

米のレジスタントプロテインの代表であるプロラミンは、プロテインボディ-タイプ-Ⅰという粒子のまま消化管を素通りする。それによって、脂質代謝改善、コレステロール排出促進、血糖値上昇抑制、抗糖尿病、糖尿病性腎症抑制、腸内細菌叢の改善、免疫調節、抗アレルギー、肥満抑制、抗酸化、尿酸値の低下などが発揮される。
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小麦中の貯蔵タンパク質・グリアジンに反応を示す日本人が増えてきている

健康上の問題が生じる可能性の有るのは、グルテンというよりも、グリアジンである。グリアジンには複数の種類があって、α-グリアジン、β-グリアジン、γ-グリアジンがセリアック病の主原因になっており、ω-グリアジン(特にω-5グリアジン)が小麦アレルギーの一因になっている。
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「糖質を摂る」というのは単に砂糖やブドウ糖を摂ることではない

糖質には非常に多くの種類があり、様々な生理作用を示すものがある。天然の食物には、それらが豊富に含まれているため、ヒトは古来、恩恵を受けてきた。しかし精製技術が進歩し、精製したデンプン、高純度のショ糖、ブドウ糖、果糖、人工甘味料などを用いるようになった。その結果として、いわゆる生活習慣病が増加することになった。
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ビタミンDの現実 ~重要ポイントの整理~

ビタミンDについて、全体像および重要ポイントを整理した。ビタミンDのことを知らなかったり、特に気にしなくても生きていけるとは思うが、大変不幸な目にあうこともある。例えば、数年前では新型コロナウイルス感染症が重症化したり、それをこじらせて死亡してしまったりする原因の一つとして、ビタミンD不足があった。
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痩せるためにファスティングを行う場合の注意点と戦略

痩せるためにファスティングを行う場合の注意点は、① 体脂肪貯蔵機能(エネルギー備蓄機能)を高めないこと、② 血中脂肪酸濃度を高めないこと、③ 筋肉量を減らさないこと、④ 基礎代謝量を減らさないこと、⑤ 腸内細菌叢を単純化させないこと、の5つである。これらをまとめて一言で言うならば〝太りやすい体に変化させてしまわないこと〟になる。
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ビタミンEのうちトコトリエノールは優れた抗がん作用を示す

ビタミンEは、4種類のトコフェロールと4種類のトコトリエノールの総称である。このうち、トコトリエノールには抗がん作用など、非常に優れた効能が多く確認される。トコトリエノールは、ごく限られた植物に微量に存在するのみであり、お勧めは、玄米食と、小麦胚芽を摂取することである。
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糖尿病はマグネシウム補給で予防および治療ができる

マグネシウムが不足した場合、膵臓β細胞では充分のATPが産生できなくなり、結果としてインスリン分泌不足が生じる。肝臓では、インスリン抵抗性が生じたり、糖濃度が正しく検出できなかったり、高血糖になった時にグリコーゲンへの変換ができなかったり、糖新生にブレーキが掛からなくなったりする。
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スイカを1/7食べればシトルリン800mgが摂れる

アルギニンを補うことは有効であるが、アルギナーゼによって5~8割が分解されてしまう。しかし、シトルリンは分解されずに末梢組織に到達し、末梢組織中のアルギニン濃度を高めることが出来る。特に、循環器系に問題を抱えている場合や、スポーツ選手などでは効果が著しい。
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その食事に何が足りないのかを何時も考えるようにしよう

子どもたちの食事において、美味しそうなものを何気なく食べさせていたのでは、不足したり過剰になったりする栄養成分が何種類もあり、それによって現代の子どもたちに各種の健康トラブルを発生させている。表面的には判りにくいことも多いが、実態をよく把握して食育に更なる力を入れるべきであろう。
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健全な若者でも別途補給しなければタウリン不足になる

タウリンは体内でも作られるが、充分量は作れない。健全な若者でも、人によって血漿タウリン濃度には2倍以上の開きがあり、しかも加齢によって血漿中タウリン濃度は勢いよく低下していく。別途補給しなければ、身の周りで目にする殆どの不具合や疾患がタウリン不足によっても起こってしまう結果となる。
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リスクを回避しながら断食(ファスティング)を行う方法

健康を維持しながら、または健康度を高めながら断食を行うには注意するべき点が幾つかある。ここでは、2~3日間の断食を行う場合に補給しなければならない各種の栄養素や機能性成分の種類と、それらを補給する意味を紹介する。
人体のメカニズム

必須脂肪酸の摂取比率は理想的になっていますか?

必須脂肪酸が必須になった理由は、Δ12-脂肪酸デサチュラーゼとΔ15-脂肪酸デサチュラーゼを失ったからである。特に後者は、リノール酸をα-リノレン酸へと変換する役割を担っているものであり、これの欠損によって容易にリノール酸過多に陥り、その場合はアレルギーや炎症が抑えられなくなる。
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時と場合によってMCTオイルの摂取が功を奏する

ココナッツオイルから炭素数8のカプリル酸と炭素数10のカプリン酸だけを採り出して精製したものがMCTオイルである。長鎖脂肪酸の場合のような何段階にもわたる複雑な吸収過程を経ることなく血中に入るため、緊急時の早急なエネルギー確保に好都合である。また、ケトン体濃度を高める効果が高く、アルツハイマー型認知症の症状改善にも有効である。
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亜鉛を摂取したつもりでも現場まで届いていない

摂取した亜鉛が吸収されて血中に入ったとしても、それが細胞内に入るためには細胞膜上に存在している亜鉛トランスポーターが働かなければ目的が達せられない。亜鉛トランスポーターの働きはケルセチンやEGCGなどのファイトケミカルによって促進されるため、亜鉛含有量の多い肉を食べても亜鉛の細胞内濃度は高まらない。
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