群 |
核酸 |
科名 |
ウイルス名 |
疾患名・症状 |
感染経路 |
第1 |
2本鎖 |
DNA |
ヘルペスウイルス
(HHV1~HHV8に分類されている) |
単純ヘルペスウイルス (herpes simplex virus type 1及び2) (human herpesvirus-1及び2) |
口唇ヘルペス(口内炎)、角膜炎、脳炎、性器ヘルペス(外陰部炎)、髄膜炎。皮膚や粘膜に水疱、痛み。神経に潜伏する。
大多数の人が不顕性感染(症状が出ない)しているが、日本人の抗体保有率は年々低下しており、今では半数だとも言われる。 |
ヒト、接触、垂直感染(胎盤)、性行為、潜伏感染 |
水痘・帯状疱疹ウイルス (varicella-
zoster virus)
(human
herpesvirus-3) |
水痘(みずぼうそう、小児(5~9歳に多い))、帯状疱疹(通常1回のみ発症) 、角膜炎、髄膜炎、神経痛。神経節に潜伏。ワクチン有り。 |
ヒト、接触(あるいは体液、飛沫)、潜伏感染 |
サイトメガロウイルス (human herpesvirus 5) |
多数が幼児期に不顕性感染し、その後も保有する。一般的には無症状であるが、免疫力低下or胎児(感染した経験の無い妊婦が妊娠初期に初めて感染した場合)で発症。巨細胞性封入体症、網膜炎、肺炎、髄膜炎、腸炎、小頭症、頭蓋内石灰化。有効なワクチン無し。 |
ヒト、垂直感染(胎盤)、日和見 |
エプスタイン・バール・ウイルス(EBウイルス) (human herpesvirus-4) |
Bリンパ球に感染(5歳までに約50%が感染。成人で80%以上がB細胞に潜伏/持続感染)、伝染性単核球症(発熱、咽頭痛、頸部リンパ節腫脹)、バーキットリンパ腫(アフリカに集中)、上咽頭がん(中国に多)、慢性活動性EBウイルス感染症(高致死率)。 |
ヒト、垂直感染、経口(唾液(回し飲み)、キス)、日和見 |
パピローマウイルス |
ヒトパピローマウイルス (Human
papillomavirus:HPV)
(ヒト乳頭腫ウイルス) |
①子宮頸がん(HPV16型、18型が原因。ワクチン有り。感染しても無症状のまま排除されることがほとんどであるが、一部が癌化する)、②尖圭コンジローマ(主として陰部にイボを生じる。HPV6型,、11型が原因。ワクチン有り)、③疣贅(:ゆうぜい。皮膚にできるイボ。HPVは100種類以上の型が存在する。) |
性交渉(女性の8割が生涯に1度は感染すると言われている) |
第2 |
1本鎖 |
DNA |
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(略) |
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第3 |
2本鎖 |
RNA |
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(略) |
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第4 |
1本鎖 |
RNA+鎖 |
フラビウイルス |
日本脳炎ウイルス |
日本脳炎(潜伏期:6~16日間。高熱を発し痙攣、意識障害、後遺症、致死率20%程度。近年では年間に数例)。有効な抗ウイルス薬無し。ワクチン有り(2005年7月から廃止)。 |
ブタ→コガタアカイエカ→ヒト。不顕性感染(感染者の発症率0.1 - 1%)、 |
デングウイルス
(4つの型あり) |
デング熱・デング出血熱(潜伏期間:4日~7日。M字型の発熱、発疹。熱帯・亜熱帯地域)。ワクチン無し。 |
輸入感染症(ヒト→ネッタイシマカ、ヒトスジシマカ→ヒト) |
C型肝炎ウイルス(hepatitis C virus、HCV、10種類以上の遺伝子型あり) |
C型肝炎(肝細胞と一部のリンパ球が標的細胞、10種類以上の遺伝子型あり、日本では1b型が70-85%。治療しない場合、患者の70%程度は持続感染→肝硬変→肝細胞癌)。有効なワクチン無し。インターフェロンとリバビリン(核酸類縁体)で約5割~9割ほどは根治可能。 |
ヒト、血液を介して感染 |
ピコルナウイルス |
ポリオウイルス |
急性灰白髄炎(脊髄性小児麻痺(小児麻痺)、風邪症状→麻痺。日本では1981年以後ポリオの発生は見られない。) |
ヒト、さまざまな経路で経口感染 |
A型肝炎ウイルス(hepatitis A, HA) |
急性肝炎(多くは全身倦怠感、発熱、黄疸などの一過性の症状で終わり、1~2ヶ月で治癒、その後は強い免疫を獲得する)。ワクチン有り(2回投与で20年間有効)。自然治癒、または免疫グロブリン投与。 |
ヒト、糞便を介した経口感染、あるいはカキ、二枚貝、輸入野菜 |
トガウイルス |
風疹ウイルス |
風疹(三日はしか):幼児期から学童期に多くあまり深刻でない。妊婦が感染した場合:胎児に先天性風疹症候群(先天性白内障、緑内障、網膜症、感音性難聴、先天性心疾患、骨端発育障害、血小板減少性紫斑病、肝障害など)の発症のリスク有り。麻疹・風疹混合ワクチン有り。 |
ヒト、飛沫、密接な接触 |
カリシウイルス |
ノロウイルス(属) |
急性胃腸炎(嘔吐、下痢、発熱。潜伏期間:およそ1~2日、治癒まで:1~2日かかる、便からのウイルスの排出:1~3週間ほど続く)。有効な抗ウイルス薬及びワクチン無し。次亜塩素酸ナトリウムによる消毒が比較的有効。85℃以上1分間以上の加熱によって感染性を失う。 |
カキなどの貝類(生物濃縮される)、感染したヒトの糞便や嘔吐物 |
第5 |
1本鎖 |
RNA-鎖 |
パラミクソウイルス |
麻疹ウイルス |
麻疹(はしか、Measles。発熱、発疹)。
日本での患者数は年間20万人程度、1歳代が最多、20歳代あり。AからHの8群、22遺伝子型に分類。MRワクチン(麻疹+風疹(Rubella)混合、2006年から) |
空気感染、飛沫感染、接触感染。母体からの免疫移行は生後9カ月頃まで有効。 |
ムンプスウイルス |
流行性耳下腺炎(おたふく風邪。発熱、耳下腺の腫脹)、2~12歳が一般的)。これより年上の場合、精巣(感染した男性のうち約20%)、脳、膵臓などに関わること有り。ワクチン単独接種。 |
飛沫感染、接触感染。 |
オルトミクソウイルス |
インフルエンザウイルス属 (A型、B型、C型) |
流行性感冒。A型、B型は毎年冬期に流行を繰り返す。急性脳症や二次感染により死亡することもある。潜伏期間:平均2日~3日。患者からのウイルス排出:感染後2週間ほど続く。治療は感染初期にノイラミニダーゼ阻害薬を適用。ワクチン有り。C型は季節によらず5歳以下の小児に感染する。 |
飛沫感染、空気感染 |
第6 |
1本鎖 |
RNA+鎖 |
レトロウイルス |
ヒト免疫不全ウイルス (human
immunodeficiency virus、HIV) |
後天性免疫不全症候群
(acquired immune deficiency syndrome;
AIDS)。CD4陽性T細胞(ヘルパーT)に感染。急性感染期:感染2~4週後に起こり、伝染性単核球症様あるいはインフルエンザ様症状が数日~10週間程度続く。
無症候性感染期:およそ5~10年続く。
発病期 :免疫力低下症状を呈し、各種の日和見感染症を併発する。 |
血液、精液、膣分泌液、母乳。粘膜の小さな傷から感染。 |
成人T細胞白血病ウイルス (human T‐lymphotropic virus type 1;HTLV‐1) |
成人T細胞白血病/リンパ腫
(adult T-cell leukemia/lymphoma;
ATL/ATLL。CD4陽性T細胞に感染→悪性腫瘍化。キャリアは日本で100万-200万人、乳児期に感染→壮年期(60歳前後)に発症が多く、発症危険率は2-6%。治療:難しい、造血幹細胞移植、抗癌剤など)その他、TLV-I関連脊髄症など。 |
HTLV-1感染リンパ球がリンパ球に直接接触したとき(輸血、性交、母乳) |
第7 |
2本鎖 |
DNA |
ヘパドナウイルス |
B型肝炎ウイルス(hepatitis B virus
;HBV) |
B型肝炎。HBVによる急性肝炎患者の90%以上は自然治癒(HBVの自然排除)。残りの10%は持続感染者となり、日本では150万人程度、そのうちの1~2割は慢性肝炎、肝硬変、肝細胞癌に進行する。A~Hの8種の遺伝子型あり(genotype)。ワクチン有り。持続感染の場合、核酸アナログ製剤やインターフェロンなどで治療するが、根治は3割程度。 |
血液を介して感染(垂直感染(産道)、水平感染(性行為(体液による)、輸血、臓器移植、刺青、針刺し事故)) |