2025-11-05

天然物質-植物成分

紅葉の紅はモミジの防御物質であり土壌微生物へのプレゼントでもある

カエデの葉が赤く染まっているとき、その赤色の主成分はアントシアニンと総称されるもののうちの、シアニジン-3-グルコシド(クリサンテミン)である。秋になると、葉緑素や多くの細胞内小器官が分解され、幹へと回収される。しかしアントシアニンは、液胞内に在ることや、分解回収に多くのエネルギーが要るため分解せず、そのまま落葉によって地面に落とし、土壌微生物の餌になるようプレゼントされる。