生命-進化のカテゴリー

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カルシウムは昔も今も細胞にとって非常に危険な元素

カルシウムは、多くの人が思っているほど、有難い元素ではない。細胞にとってみれば、それは生命現象を止めてしまう非常に毒性の高い元素である。その最大の理由は、生命現象が中心的に用いているリン酸と出会うと、リン酸カルシウムの不溶性沈殿を起こしてしまうことである。
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細胞がナトリウムではなくカリウムを選んだ理由

細胞がカリウム(K⁺)を選んだのは、酵素やタンパク質の安定性、膜電位形成の効率、そして水和構造の違いによって、生命活動にとってK⁺がより適したイオンだったからである。ナトリウム(Na⁺)は外界に豊富であるが、細胞内では不安定要因となりやすいため、生命は能動的にK⁺を選んだ。
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人の体も本当に星屑で出来ている ~2種類の超新星爆発と中性子星合体~

水素は宇宙の始まりに起きたビッグバン由来である。炭素、窒素、酸素は、太陽系が出来る前に存在していた恒星の核融合によって作り出されたもの。リンは新星爆発にて。硫黄、ナトリウム、カリウム、カルシウム、鉄は超新星爆発にて。亜鉛、銅、セレン、ヨウ素、フッ素、モリブデンは超新星爆発と中性子星からの中性子捕獲にて。金やウランは中性子星合体にて、それぞれ作り出されたものである。
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「自分」は1兆400億分の1の確率でこの世に誕生した

受精という現象にて「自分」が生じた確率は1億分の1(=0.000001%)。受胎に要する期間を考慮に入れると「自分」が生じた確率は312億分の1まで下がる。両親が出会って子を持つ確率を掛け合わせると、最終的に、「自分」が生まれた確率は1兆400億分の1となり、奇跡の積み重ねで「自分」が生じたことが判る。
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ゼロに等しい確率で誕生した地球もヒトも絶対に粗末にしてはならない

地球のような好環境の惑星は、2万もの銀河を渡り歩いて、ようやく1つの銀河で見つかる程度の、希少な存在である。また、好環境の地球が在ったとしても、そこにヒトのような知的生命体が生まれ育つ確率は、楽観的に見積もったとしても、たったの0.00001%でしかない。
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異星人が居る可能性のある惑星の数を推計してみた

「現在活動中である知的生命体が居る可能性のある惑星数」の推計結果は、普通のレベルで考えた場合では、約10の8乗個(1億個)も在るという結果になった。また、より慎重に(厳しく)判断した場合には、ゼロ~数個という結果になった。異星人が光速を超えた移動手段を獲得していれば、会える可能性はゼロではない。
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ヒトは腐った肉をも食べる能力を秘めている

ヒトの胃液が強酸であることを当たり前のように思っているかも知れないが、決して当たり前ではない。ヒトは昔、動物の肉を大いに食べてきたが、冷蔵庫が無いため短時間で腐敗が進んだ。そこで、腐肉食動物のハイエナのように、胃の内部を強酸に保つ能力を獲得することによって、腐敗した肉をも食べられるように進化した。
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消化管の中はまだ体の外である

多くの人は、口から物を飲み込んだ時点で、その物が体内に入ったと錯覚している。しかし、消化管内は外部と直接つながっており、基本的には外部であるため、その物はまだ体内には入っていない。食べた物が消化管の中をゆっくりと流れる間に、ヒトの体は必要なものだけを拾い上げる作業をする。逆に、不必要なものは拾い上げないようにする。
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動物の知能ランキング

それぞれ、生活の舞台や必要とされる能力が様々であるため、「知能」を正確にランキングすることは難しいが、カラスの評価は年々高まっている。カラスの脳の容積は、空を飛ばなければならないため、あまり大きくはないが、ニューロンの密度はニワトリの約 6倍であるとされている。
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日本人は独特だが個人差も大きい

縄文人は狩猟採集生活に適した体質を持っているが、東アジア人は稲作農耕生活に適した体質を持っている。現代日本人は両者の混血であるが、人によって両者の比率が異なっているため、一定の型に当てはめようとしてはいけない。日本人は独特だが個人差も大きい。
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水中では陸上で出来ない訓練が出来る

人類の祖先は海中に生まれ、魚類にまで進化した。その後、川に移動し、両生類へと進化した。そのため、体の基本設計は、水中で生活するためのものになっている。従って、出来るだけ多くの時間を水中での活動に切り替えることによって、体の調子を本来の状態に戻すことが可能になる。
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「フルボ酸」って何? ~その1:原材料になるリグニンの誕生~

「フルボ酸」は単一の物質ではなくて、特定の条件にて人為的に処理していくことによって得られる、非常に沢山の物質が混合した状態のものである。フルボ酸の形成に関わっている主となる物質は、植物の特に木部に多く含まれているリグニンである。まずは、リグニンについて基礎的知識を得ておくことにする。
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ヒトと仲良くなると炭水化物が好きになる

スズメもイヌも、人間の活動の結果として今の姿があり、アミラーゼ遺伝子であるAMY2に大幅な増幅がある。スズメの場合、近年は稲作が減ってきたため、スズメは満足に食べられず、今では絶滅危惧種になってしまった。イヌはヒトが保護しているが、自分たちが作り出した種であり、完全な肉食動物には戻れないため、責任を持って面倒を見なくてはならない。
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アミラーゼ遺伝子と体質の関係

ヒトのアミラーゼをコードする遺伝子のうち、唾液腺のアミラーゼをコードする遺伝子がAMY1 である。日本人の場合、AMY1 のコピー数は2~16個あたりまで広く分布しているが、4個の人や7個の人が比較的多い傾向が見られる。AMY1のコピー数が多い子どもは、早寝早起きであり、朝食をしっかりと食べる傾向が見られる。
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ヒトは満月の数日前を待ち望んでいた

満月の数日前は、日没後の太陽光の減少を、月の光が上手く補ってくれる時期となる。昼行性の草食動物がねぐらに帰る前、薄明りで外敵を発見する能力が最も低下するこの時期と時間帯が、狩りのチャンスとなる。その影響を受け、ヒトは、満月になる数日前の入眠時刻が遅くなり、睡眠時間も最も短くなる。
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ヒトの進化から見たアラントインの必要性

アラントインには、 創傷治癒を早める効果、 皮膚や粘膜を保護する効果、 炎症やアレルギーを抑える効果、エストロゲン様作用、などが認められるが、これは人類が尿酸からアラントインへの変換能力を失ってしまったため、敢えて補給してやることによって本来の能力を取り戻す結果だと考えられる。
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なぜ、がん(癌)になるのか

私たちの細胞は、生命の誕生以来、過酷な環境や、その変化を乗り越えるために驚異的な能力を獲得しており、その遺伝子は私たちの細胞に保存されている。がん化する理由は、安泰であった多細胞体の内部が悪環境になり、祖先が獲得してきた能力を開放しなければならないからである。