当ブログでは、記事ごとに、どのカテゴリーに属する記事なのかを分類していまして、「がん-癌」というカテゴリーに属する記事は、今までで、この記事を含めると全部で59記事になりました。また最近「がん-癌」カテゴリーの下層に「がん総論シリーズ」カテゴリーを設けましたので、この記事はそこに分類されるようになっていて、これが10記事目になります。なお、この下層カテゴリーの記事も合わせて、全部で59記事だということです。
ついでに…というのもおかしいのですが、がんに関する過去記事を探していただく場合、ブログ内に設けています、当サイトのオリジナルの“検索窓”に「がん」と入れてボタンを押していただけば、おおよそ、最もその内容に特化している記事から順に表示されます。また、ブログ内に設けた“Googleの検索窓(少し小さめに見える検索窓)”に「がん」と入れて検索していただけば、幾つかのスポンサーのサイトが表示されたその下部から、当研究室の記事でGoogleに登録されているもののうち、キーワードとして“がん”が含まれている記事の全てが表示されます。今日の段階でその検索を行うと、約118件の記事が掛かってきました。これは、がんを主題にした記事以外に、文中にがんのことが書かれている記事の多さを物語っています。やはり、緊急性と言いますか、早く書いておかなければ不必要に苦しむ人が増え続けると思っていたからです。
今日、この記事にて紹介させていただくのは、それらの集大成になるものです。要するに、これまでに紹介してきた内容が、がん対策のどの部分に相当するのかを再確認していただくことが可能になるものです。
では、あらためて、今日の記事をスタートさせようと思います。がんに関する情報は、世の中にあふれています。しかし、その多くは断片的で、「結局、何をどうすればいいのか…」という全体像が見えにくいのが現状です。そして、最終的には医療機関にお世話になり、的を射ない標準治療を受ける…という結末になるのが普通だと思います。人によっては、それによって良い結果になったという場合もありますが、実際にはもっと良い方法があるわけです。或いは、的を射ない標準治療によって、がん以外のトラブル(いわゆる有害事象など)によって残念な結果に終わった人が大多数を占めるわけです。これは、明らかにがんの真相が見えていないからこその悲劇です。私は長い間、細胞学や生理学の観点から、がんに関する研究ならびに情報整理を続ける中で、がんを理解するための“二つの軸” があることに気づきました。それは即ち、がん細胞が生き残るために構築する“がんニッチ(腫瘍微小環境)を攻略することとが一つであり、二つ目は、その中に居るがん幹細胞やがん細胞の代謝の特徴を押さえることによって、がん細胞としての振る舞いをさせないようにすることです。間違っても、それを攻撃してはいけません。攻撃すれば相手は防御を強めるだけです。そうではなくて、代謝を変えてやる(遺伝子のスイッチを切り替えてやる)のです。
イソップ寓話に「北風と太陽」というお話があります。ある時、北風と太陽が力比べをしようとします。そこで、通りすがりの旅人の外套を脱がせることができるかという勝負をすることになりました。まず、北風がとった方法は、力いっぱい吹いて、旅人の外套を吹き飛ばそうとするものでした。しかし、それによって寒さを嫌った旅人は、外套をしっかりと押さえてしまい、北風は旅人の外套を脱がせることができませんでした。一方、太陽は、旅人に向けて暖かな日差しを浴びせました。すると旅人は暑さに耐え切れず、自ら外套を脱いでしまいました。このようにして、太陽の勝ちとなったわけです。
強引に力ずくで“がんニッチ”を取り除こうとしても、がんニッチを構成する多種類の細胞たちは、増々強固なニッチを築こうとします。一方、がんニッチなどを維持する必要が無いと判断させるような環境へと改善してやれば、がんニッチは自ら崩壊していくのです。併せて、中に居たがん細胞やがん幹細胞は、がん化している必要性が無くなれば、がん化のためのスイッチをオフにしたり、その組織の細胞社会にとって余分な細胞だと判断できれば自らアポトーシス(能動的な自滅を)していくのです。
今回公開します「がんニッチと代謝弱点に基づく統合アプローチ」の表は、「がんニッチを作らせない(発がん予防/再発防止)」、「がんニッチを崩壊させる(治療)」、「がん細胞・がん幹細胞の代謝を封じる(治療補助)」の3つのアプローチを挙げ、それぞれに対する有効な方法やものを明示しています。また、有効な方法やものを「生活・環境」、「食事・栄養」、「物質」と、大きく3分類し、前2者は併せて1つの表にし、後者はそれのみで1つの表にしましたので、計2枚の表になっています。なお、アイキャッチ画像にしたものは、2枚を1枚に統合したもの(高画質PDFはこちら)ですので、元の表は2枚になっているということです。
そして、これまでに当ブログの記事で紹介してきました各種の有効な方法やものの、ほぼ全ては、この表に網羅されています。
計2枚の表のうち、1枚目「がんニッチと代謝弱点に基づく統合アプローチ【生活・環境、食事・栄養】」の表(高画質PDFはこちら)の特徴を簡単に述べておきます。
この表では、【生活・環境】であれば、「取り入れるべきこと」と「避けるべきこと」に分けて記載しています。また、【食事・栄養】であれば、「摂るべき物」と「避けるべき物」とに分けて記載しています。
取り入れるだけ、摂るだけでは片手落ちなのであって、避けることも同様に重要であることを再確認していただければ結構だと思います。
なお、表の中身につきましては、それをここに書くと膨大な量になりますので、表にてご確認ください。
2枚目「がんニッチと代謝弱点に基づく統合アプローチ【物質(ファイトケミカル・医薬品など)】」の表(高画質PDFはこちら)の特徴を簡単に述べておきます。
この表の最大の特徴は、右端の列に「がん細胞・がん幹細胞の代謝を封じる(治療補助)」という項目を設け、その作用を実現できる物質群を「〇」印で示したことです。
この「がん総論シリーズ」のこれまでの記事におきましては、“がんニッチの攻略”を中心に述べてきましたが、今回は、がんニッチの中心付近に居るがん幹細胞や、その周囲に多数存在するがん細胞に対して、直接的にアプローチできる物質群を加えて表にしたということです。
表を見ていただけば分かるのですが、その物質群は今までに述べてきたものばかりです。それらのみ、ここに挙げておきますが、ケルセチン、フィセチン、アピゲニン、アピゲトリン、ルテオリン、レスベラトロール、EGCG、DATS(ジアリルトリスルフィド)、DADS(ジアリルジスルフィド)、スルフォラファン、ジスルフィラム(ALDH阻害)、メトホルミン(AMPK活性化)、ケトン体(代謝環境の変更)などです。因みに、それらの詳細につきましては、当ブログの検索窓から物質名にて検索していただけば該当記事の一覧が表示されますので、必要に応じてご覧ください。そしてまた、これらの物質は「がんニッチを作らせない(発がん予防/再発防止)」や「がんニッチを崩壊させる(治療)」作用を示すことも多いですので、どれに有効なのかにつきましては表中に「〇」が付いているか否かで表しています。なお、「(○)」のようにカッコを付けているものは“補助的に作用する”ことを示しています。
例として“ケルセチン”を見てみますと、この物質は、がんニッチを作らせない、がんニッチを崩壊させる、がん細胞・がん幹細胞の代謝を封じる、という、三拍子そろった物質であることを確認できます。今までに、皆様方に単独で紹介してきました各物質が、がん対策において「あぁ、このように効くのか…」と納得していただけるのではないでしょうか。
もう一つ補足しておきますと、「がん細胞・がん幹細胞の代謝を封じる(治療補助)」の具体的な意味についてですが、上述しましたように、がん幹細胞やがん細胞の代謝の特徴を押さえることによって、がん細胞としての振る舞いをさせないようにすることです。即ち、代謝を変えてやる(遺伝子のスイッチを切り替えてやる)ことなのです。一般的に、
がん細胞やがん幹細胞は、糖代謝への依存が大きかったり、酸化ストレスに弱かったり、ミトコンドリア機能を偏らせていたり、特定の酵素に依存していたりなど、通常の細胞とは異なった代謝を行っている場合が多く見られます。そこで、その特徴に対して影響を与えることが出来る物質を適用すると、がん細胞としての特徴を出せなくなってしまいます。これは、がん細胞を攻撃するというのではなくて、「通常の細胞が行っている代謝に戻してください」というふうに働きかけることになるわけです。だからこそ、がん細胞やがん幹細胞に反発されることは無いわけです。いわゆる細胞毒性なのではなく、代謝を修正してもらう行為になるわけです。
最後に、この表の使い方ですが、「これらを全部やってください」というものではありません。どちらかというと、生活や環境面では“毎日の土台”として、食事や栄養面では“習慣として積み上げる”ものとして、物質面では“必要に応じて選ぶ”というように、自分のペースで組み合わせていただくための“地図”として用いて頂けば結構です。精彩なPDFの2枚【生活・環境、食事・栄養】、【物質(ファイトケミカル・医薬品など)】を印刷して壁に貼っておいて頂いても結構です。
多くの方が、がんに罹らない生活をし、罹ってしまった人は早期に完治させ、再発しない人生を送っていただけるよう、心よりお祈り申し上げます。
