【決定版】主要食品のタウリン含有量を完全に再解析しました(PDF公開)

主な食品の「生」および「調理後」のタウリン含有量

 今回の記事は、“タウリン”に関する記事の4本目になります。タウリンを補給することの重要性につきましては、先にupしています『祖先は巨大な貝塚が出来るほど多量の貝を食べていた』、『健全な若者でも別途補給しなければタウリン不足になる』、『胎児は魚の段階を経由するため高濃度タウリンを必要とする』をご覧ください。そして今回upします記事ならびに表の最大の目的は、食品に含まれるタウリンの含有量を正確に把握すること、調理によってどれほど減少するのかを正確に把握すること、何をどれだけ食べれば充分量のタウリンを補給することが出来るのかを知ること、などです。
 もちろん、タウリンをサプリメントとして普通にお店で買って摂取できる海外の人、私のようにそれを購入して毎日摂取している人、或いは日本の医薬部外品のタウリン入りドリンク剤を飲んでいる人は、食品からのタウリン摂取についてはあまり気にする必要は無いでしょう。しかし、日本の法律に則り、かつ個人輸入等の手段を使ってまでタウリンのサプリメントを購入したくない、という人は、食品から必要量のタウリンを摂取する必要があります。
 「タウリンが必須だなんて、学校では習わなかった」という人は、もう一度調べ直してみてください。調べれば、次のような解説が出てくることでしょう。「人間も体内でタウリンを合成できますが、必要量に対して生成量が不十分です。そのため、食事からの摂取が必要な「準必須(conditionally essential)」な栄養素として、実質的に必須に近い役割を果たしています。」などという回答が得られることでしょう。
 もし不足した場合にどうなるかにつきましては、前回の記事にて妊婦さんの例を採り上げましたが、個人差は大きいものの、人によっては胎児の発達不良を引き起こすことになります。また、一般的には加齢と共に体内での生合成量が低下していきますので、それが老化の原因になります。「加齢と共に老化するのは当たり前じゃないんですか?」と思っている人は、タウリンが足りていなかったために老化してきているのだと思ってもらって結構でしょう。それは、20歳代から始まることです。もちろん、タウリン不足が老化原因の全てではありませんが、かなり大きな原因になっていると考えられるわけです。

 そこで、元々の食材に含まれるタウリンの量と、それを調理した後のタウリンの量を一覧表にしたのですが、このような精度でまとめられている一覧表は、少なくとも日本では見当たりませんでした。因みに、幾つかの限られた食材のタウリン含有量を示した資料は幾つか存在するのですが、資料ごとに数値がバラバラなのです。その原因は、測定条件が統一されていない、生重量(湿重量)と乾燥重量が混在している、部位(魚の血合い/普通の身)が区別されていない、調理後の値がほとんど載っていない、などの問題がありました。そこで、当研究室では、全ての資料を“同じ基準”に揃えるという作業を行い、最も正確かつ読者が安心して使える「決定版(主な食品の「生」および「調理後」のタウリン含有量)」(高画質PDFはこちら)を作成することになりました。

 ごく簡単に、表に関する補足説明をしておきます。「食材」の分類は、生物学的な分類に近付けています。例えば、イカやタコを「軟体動物の中の頭足類」と呼んだり、ナマコやウニを「棘皮動物」となどと呼ぶ人は、世間一般ではよほど特殊な人でしょうが、そのように生物学的な分類にしています。
 各分類における個々の食材の並びですが、100g当りのタウリン含有量の多い順に上から並べることを基本にしていますが、イカであればイカの仲間だけをまとめておくほうが解りやすいですので、そのような工夫もしています。
 タウリン含有量につきましては、「生(ナマ)」=「湿重量」におけるタウリン含有量と、その右側に「調理法」、その右側に「調理後」のタウリン含有量を示しています。基本的には、純粋な粉状のタウリンの分解温度は約300℃だとされているのですが、食材中に存在しているタウリンは様々に条件が異なりますから、300℃で線引きすることはできません。また、水溶性が高いですから、組織や細胞が壊れればタウリンは容易に煮汁などに出ることになりますので、調理法(茹でる・焼く・煮る・蒸す・揚げる・干すなど)がどうであるのか、食材は調理によって崩れやすいのか否か、全体が大きいのか小さいのかなど、個別に見ていく必要があります。なお、調理して食べることは殆ど無い食材につきましては、その部分は「-」を入れています。
 「備考」には、ちょっとした補足事項を書き入れています。

 具体的な数値は表を見ていただけばよいのですが、特に強調しておきたいことは、海藻類、植物性食品・菌類には、タウリンが含まれていないことです。従いまして、動物性食品を食べない人は、タウリンを食餌から得ることができませんので、別途サプリメントなどによってタウリンを補給しない限り、タウリン不足によって老化が促進されることになります。「植物性食品ばかりを食べることは何かヘルシーなイメージがある」と思っている人がいるならば、そのイメージはすぐに捨てていただくようお願いいたします。猫はタウリン生合成能力を完璧に失いましたが、ヒトはその次ぐらいに生合成能力を失っていると思っておいていただくのが良いと思います。

 もう一つ付け加えるならば、鶏の卵(玉子)は、卵黄のみに極微量にタウリンが含まれていますが(1~3mg/100g中)、この程度は無いに等しい量です。また、イメージよりも少ないのが、焼いたレバーは40~80mg/100g、その他、焼き肉(牛肉・豚肉・鶏肉など)も60~150mg/100gですので、決して多くはないです。タウリンのサプリメントの用量である1,000mgを摂ろうと思うと、炊き肉を1kg前後摂らなければなりませんので、これでは他の病気に罹ってしまいます。
 逆に、最も効率よくタウリンが摂れる食材を挙げるならば、スーパーマーケットに普通に売っている「イカ」や「(茹で)ダコ」で、これらを100gも食べればタウリンを1,000mg以上摂れることになります。

 では、今回公開しましたタウリンの表は、日本で得られる最も正しくて詳しい表ですので、広くご活用ください(無料で提供しております)。

 
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執筆者
清水隆文

( stnv基礎医学研究室,当サイトの keymaster )
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