糖尿病治療薬であるメトホルミンは優れた抗老化薬である

メトホルミンは優れた抗老化薬である

 今回のお話は、先にupした『抗老化(アンチエイジング)の方法』の図における複数の方法を一挙に解決する物質を紹介することになります。その物質とは、糖尿病治療薬として古くから(1950年代から海外で)使われているメトホルミン(Metformin;メトフォルミン)です。
 なお、これを日本で入手しようとする場合、日本ならではの〝しきたり〟(慣例、慣習)があって、それはメラトニンや高純度のタウリンを手に入れたい場合と同様、ドラッグストアでは買えない仕組みになっています。〝お国〟の建前は「個人輸入などで海外のジェネリック製品を買った場合に不良品をつかんでしまう可能性があるため、危険だから認めるわけにはいかない」ということです。そのようなことを言っているにも拘わらず、多くの死者や半身不随者を出すことが判った以降も超危険な新型コロナワクチンを勧めてきたわけであり、これが日本流のやり方なのです。メトホルミンの話に戻しますが、本音は「これが欲しければ医療機関に出向いて診察してもらい、しっかりと治療代を払ってもらわなければ困る」ということです。因みに病院やクリニックにて受診し、糖尿病であると認められた場合にはメトホルミンが処方されることがあります。ただ、メトホルミンは昔から世界中で広く使われてきた薬であり、薬価も非常に安いため、日本では糖尿病に対する第一選択薬にはなっていません。経営が苦しいほど、もっと薬価の高い別の薬が処方されることになります。もう一つ、痩せるための目的でも処方することが可能になっていますが、幾つかの検査を受けた上で医師に認められなければ処方されません。処方された場合でも、痩せる目的の場合は保険が適用されませんので、かなり割高な金額になるようです。余談ではありますが、私は糖尿病でも何でもないのですが、個人の責任のもとで海外から入手し、数日に1回、抗老化を目的として半錠(250mg)を2年ほど前から飲んでいます。250mgというのは、糖尿病の場合は1回に500mgを、1日に2~3回飲むようになっていますので、数日に1回250mgというのは非常に少ない量になります。これは、個人的な実証実験なのですが、今のところ老化を感じることは殆どありません。

 前置きはこれぐらいにして、海外における、抗老化のためのメトホルミンの研究結果の一部を紹介します。海外では、これを研究している若い大学院生も抗老化のために飲んでいる場合が多いようであり、その人気は凄いものがあります。日本でも、キーワードとして「メトホルミン」「アンチエイジング」を入力して検索していただければ、かなりの数のクリニックが情報を出し始めていますので、是非ご覧になってください。
 図(高画質PDFはこちら)の下半分には、メトホルミンが抗老化作用を示す機序が描かれたものの一部を引用させていただきました。比較的詳細な説明は各図の上に示しておきましたので、ご興味があれば読み取っていただければと思います。また、もう少しマクロな視点で言えば、血糖降下作用(腸管からの糖の吸収抑制、取り込んだ糖の利用促進、肝臓における糖新生抑制、インスリン感受性の向上など)、抗炎症作用、抗がん作用、循環器疾患や認知症リスクの低減、運動をした場合と同様の代謝改善効果、美容や若返り効果、などということになります。
 そもそも、メトホルミンは糖尿病の患者さんを治療するために使われてきたのですが、他の糖尿病治療薬を使っていた患者さんに比べてメトホルミンを使っていた患者さんのほうが統計上において長生きしている(平均的には約8年長生きしている)ことが確認されたのです。そこで、メトホルミンは糖尿病だけでなく、老化をも抑制するのではないか…、という思惑を検証するために、世界中で様々な角度からの研究が始まりました。現在では、正式に抗老化薬として使うための臨床研究と、更なる基礎研究が続けられています。
 試すも試さないも個人の考え方次第なのですが、今回の記事では、抗老化の方法として非常に有効なものの一つがメトホルミンである、ということを紹介させていただきました。

 
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