今回は、タイトルに示しましたように、超能力者やヒーリングを行う人(ヒーラー)が発する「パワー」の実体を探ってみようと思います。即ち「〝パワー〟を送る」「〝エネルギー〟を送る」「〝氣〟を送る」などという場合、一体何が送られるのか…ということについてです。
まず、そのパワーを計測する方法についてですが、やはり客観的な方法にて計測して数値化しない限り、誰かが「うん、確かにパワーを感じる!」と訴えたところで、信用してもらうことは難しいでしょう。そこで、幾つかの研究機関において鋭意研究された中で、高感度にて検出できる方法と、その結果について簡単に紹介します。
これは、国際総合研究機構生体計測研究所と明治大学情報コミュニケーション学部の研究チームによって行われた研究結果の一部です。当初、精密かつ高感度の様々な検出器が試されたのですが、人から発せられるパワーを直接的に検出できる検出器を探し当てることは困難を極めました。その後、機械の検出器ではなく、生物の一片を検出器として用いることによって、パワーを捉えることが可能になりました。そして、この実験ではキュウリを輪切りにしたキュウリ切片が使われることになりました。
具体的には次のようです。キュウリの切片に向かって、ヒーリングの達人がパワーを送ると、その後にキュウリが発光することが確認されました。この発光現象は、決してキュウリだけではなくヒトでも見られる現象です。発光の原因は、何らかのストレスが掛った時に細胞内で活性酸素種が多く発生し、それが種々の反応を起こすときに、余剰になったエネルギーが光子として放出される、というものです。そして、その光子を高感度のカメラにて撮影する、という方法になります。
因みに、この光はバイオフォトン(生物が発する光子)とも言われますが、その語から受ける特殊なイメージのものではなく、ごく一般的な発光現象です。化粧品分野では、顔から発せられるバイオフォトンが多いほど肌がダメージを負っていることになるので、肌のダメージ測定にも利用されています。
では、掲載した図(高画質PDFはこちら)を見て頂けますでしょうか。左上の図が計測装置の全体像で、2段目の図の右側に、キュウリが発光している様子が示されています。この時、その発光強度を機械にて数値化すれば、その数値がパワーの強度を反映する指標になります。
図の左下に、達人と言われるヒーラーがパワーを送っている場面の写真がありますが、この姿勢のまま、パワーを送ったり送らなかったりしてもらいます。そして、その右側にグラフがありますが、左側はパワーを送った時(パワー・オン)、右側はパワーを送らなかった時(パワー・オフ)の発光強度です。その結果、パワーを送ると(パワーを出すと)キュウリの発光強度が増すことがわかります。
次に、この実験系を用いて複数名のヒーラーまたは超応力者に対して、次のような実験が行われました。それは、図の中央上段に示した写真および図のように、ヒーラーの前後左右にキュウリの切片を一定間隔で並べ、ヒーラーにパワーを送ってもらいました。その結果を解析して示したのが下段の種々の図です。
左側は、達人級の超能力者の2名から得られたデータが解析された結果です。体の前後と左右ではパワーの届き方が少し異なっていて、後方のキュウリに特に強い発光が見られています。その他、面白いことに、左右方向では発光現象が強く出るところと、逆に弱まってしまうところが生じています。
次に、一般公募した(達人ではない)ヒーラー5名から得られたデータを解析した結果が、右側の種々の図です。この場合、発光したキュウリの場所が渦状に分布していて、敢えて言えば体の左側のキュウリに強い発光が見られています。全体的には、パワーの出方が上手く制御されていないという印象です。
さて、注目していただきたいポイントですが、概観してみると、ヒーラーから何らかのものが放射され、それが同心円状に影響力を及ぼしていることが分かります。そして、達人であろうがなかろうが、同心円の間隔がほぼ等しいことが判ります。即ち、これは「波」の性質を持ったものがヒーラーから発せられていることになります。
その同心円の間隔からすると、波長がおよそ1~1.5mとなります。ただし、その波長をそのまま周波数に換算すると300MHz~200MHzとなりますが(電磁波だと仮定した場合)、単一の電磁波が当たった対象物は、どの距離であっても同じ強度の反応を示すはずです。例えば、電磁波を用いている通信機器が距離によって使えたり使えなかったりする現象は起きません。要するに、単一の電磁波が距離によって強弱を示すことはあり得ないわけです。
では何なのかと言えば、波長が1~1.5mの「うなり」が生じているのだと考えることができます。うなりであれば、重なり合って強まる部分と、打ち消し合ってゼロになる部分が生じます。従いまして、互いに波長の異なる2つの波がヒーラーの体から放射されているのであり、その波の周波数の差は300MHz~200MHzであると考えることができます。例えば、中間をとって250MHzだとすると、一つの波が700MHz、もう一つの波が950MHzであってもこの現象が起こることになります。因みに、このあたりの周波数であった場合、ビルディングなどの大きな障害物をも迂回して進むことが出来る電波に相当しますから、ヒーラーのパワーを遠隔地まで届けることが可能になりますし、テレパシーのような現象をも説明することが可能になります。
今日のところは、パワーの実体として現代物理学で説明しやすい電磁波のようなものを想定しましたが、必ずしも人類が知りえているものであるという確証はありません。即ち、現代人には未知なるものである可能性もあるわけです。ただ、超能力者やヒーラーがパワーを送るとき、波の性質を持ったものが実際に放射されていることは間違いありません。そして、更に鍛錬を積めば、かめはめ波も夢ではないかもしれません。